令和6年度 会派視察を実施しました

令和6年8月7日(水)、8日(木)、9日(金)にて、自民党世田谷区議団として会派視察を行いました。

初日は新潟県糸魚川市です。
テーマは「糸魚川大火からの復興について」です。
キターレさんにお伺いしました。
2016年12月22日に発生した糸魚川市駅北大火から3年。
糸魚川市では、「カタイ絆でよみがえる笑顔の街道糸魚川」を合言葉に、未来を担う子どもたちが誇れる糸魚川らしいまちなみの再生と、災害に強い安心・安全な暮らしの再生に取り組んできました。
そして2020年4月、「つくる・つながる・はぐくむ」をコンセプトに、キターレがオープンしました。

平成28年12月、糸魚川市は駅北側の繫華街40,000m2を焼失する大火に見舞われました。(負傷者17名、147棟が焼失。145世帯260人、56事業所が被災)
市は復興に向け、被災者との対話を繰り返し、平成29年8月に「糸魚川市駅北復興まちづくり計画」を策定し、大火からの町の再生に取り組み、災害に強い安心安全な暮らしの再生を果たしました。
復興まちづくり計画の構成は、①災害に強いまち、②にぎわいのあるまち、③住み続けられるまちを掲げました。

そのような中、復興のさらなる向こうへ(今後の課題)として、
・災害対応の役割分担と情報共有の仕組み
・被災者名簿の迅速な作成
・災害時応援協定に基づく連携強化と質の向上
・避難所運営体制づくり
に取り組むという事です。
世田谷区も参考にしたいです。

二日目、先ずは小松市役所です。
市議会議場を見学させて頂きました。

視察テーマは「自主防衛組織ランクUP制度・能登半島地震への対応について」です。

小松市では、地域防災力向上の動機付けのため、毎年各自主防災組織の活動を基礎評価と訓練評価に分けて評価し、自主防災組織のランクを決定するランクアップ制度を導入し、地域防災力の向上に努めています。また、小松市でも能登半島地震で震度5強の揺れを記録し、1,600軒超の建物に損壊が生じるなど、大きな被害がありました。地域防災力向上の取り組みの成果と課題等災害時の防災体制および、被災当初から現在までの対応についてお伺いしました。
特に地域リーダーの役割の大切さや、町会、消防団の加入率を上げることが課題となっている事は世田谷区においても、同様だと思いました。

二つ目のテーマは「民間と連携した健康寿命延伸(フレイル予防)の取り組みについて」です。
小松市は市民の健康寿命延命に向け、様々な民間企業と連携した取り組みを進めています。フィットネスクラブを全国展開する企業と連携した、健康づくり事業の実施や、eスポーツによる社会参加・健康増進事業の取り組みを展開するとともに、企業とフレイル予防の共同研究に取り組むなど、実証によって得られるデータや知見を基にした健康増進施策のアップデートにも余念がありません。
この事業を進める上では、コーディネーターの大切さや職員の負担を増やさない等、世田谷区でも参考にしたいです。

次は石川県庁にお伺いし、馳浩知事を表敬訪問致しました。
大変お忙しい中、14人全員と一問一答で今回の能登半島地震に関することをお聞きすることができました。

二日目の最後は金沢市役所です。
テーマは「能登半島地震への対応について」です。

能登半島地震で震度5強の揺れを記録した金沢市では、6,000棟近くの住宅に被害が発生しました。旅行者を中心に金沢駅周辺で大量の帰宅困難者が発生し、住民向けの避難所を圧迫したことや、正月休みに伴う職員の帰省なども相まって、指定避難所の約4割が開設されなかったこと、さらには避難所運営に当たっては、住民が自宅から「非常持ち出し袋」を持参し、数日をしのぐ計画であったが想定よりも持参率が低かったなど、様々な想定外が発生しました。金沢市では、今回の震災での課題を整理し地域防災計画へ反映するため「課題検証会議」を設置し、今後の課題に取り組むとのことです。
世田谷区においても、在宅避難の備蓄対策、防災倉庫計画等、取り組むべきことが多々ありますので、参考にしたいです。

最終日は白山市の行善寺(社会福祉法人 佛子園)です。
テーマは「子ども、高齢者、障害のある人もない人も『ごちゃまぜ』で暮らせるまち」です。

佛子園は従来の福祉サービスに加え、市や地元大学との連携のもと、障害のある人もない人も分け隔てなく集える拠点の整備に力を入れています。
こちらの施設は、障害者向けグループホーム、サービス付き高齢者住宅、学生住宅、自治会室、診療室、スポーツジム、保育園、温泉、食事処などがあり、それらのほとんどの施設で障害者を雇用しています。特にスポーツジム、温泉、食事処は一般の人々も利用できるため、普段より子ども、高齢者、障害のある人ない人が分け隔てなく交流する姿が見られ、まさに「ごちゃまぜ」で暮らせるまちづくりを展開しています。こちらの施設にお伺いして感じた事は、昔ながらの三世代家族の集まりのような感覚があり、居心地の良さを感じました。

視察はこれで終了です。

今回の視察を通じて学んだことを、世田谷区に持ち帰り、自民党世田谷区議団一丸となって区政に活かせるよう、取り組んでまいります。
この後、有志で輪島まで車で行って参りました。道路の整備や建物の解体など、もう少し時間がかかりそうです。

場所を変更しながら実施している朝市でお買い物も出来ました。